バラードとスケルツォ

ごく最近,NHKスーパーピアノレッスン という番組をやってます.私は放送されてることを知らず,たまたまTVを付けてたらやっていてびっくり.食い入るように見入ってしまいました.最初に見たのがスケルツォ2番の練習シーンだったのですが,生徒さんが(私から見れば)とんでもなくうますぎ.その,とんでもなくうますぎな生徒さんに教えるルイサダ先生は,ほとんど神のごとく見えるわけですが・・.どうなっちゃってるんでしょうか.

この番組,結構まえから先生と生徒さんが2ヶ月ごとに変わりつつ,いろいろな曲をやってる(やる?)ようです.今回のシリーズは教える曲がすべてショパンの曲という,私のツボにはまってしまってるところが困り物ですね(困るわけないですが).

ショパンスケルツォ2番といえば,鍵盤全体を手が動きまくりつつ,大きな音域を一瞬で動くようなパッセージがたくさんでてきて,手の小さな私などにはきびしー曲だと思っておりました.そしたら先生いわく「手の小さい人は,(バラードより)スケルツォ向き」とかおっしゃるではないですか・・本当なんですか先生? あの,提示部の最後にある超高速分散かけあがり和音(意味不明)とか,クライマックスの怒涛の和音とか,指が到底無理なんですけど・・.ってようするに,指と手首の柔軟性が足りないということですよね.分かっていてもがっくり.

それはともかく,スケルツォといえば対比として必ず挙がるバラード.スケルツォが「激動の旋律の合間にゆるやかな旋律」というイメージなのに対して,バラードはどちらかというと「ゆるやかな旋律の中に時として出現する激動の旋律」,というイメージが(勝手に)あります.そのバラードのイメージが一番強く出ているのが2番で,その次に4番というところでしょうか.個人的には,力強さが全面に出ているショパンの曲が結構好きだったりするので,CD をかける頻度はスケルツォ>バラードになりがちです.

それでも,スケルツォが聴くのに結構エネルギーが必要なのに対して,バラードは BGM 的にかけっぱなしにしておくのには結構よいんですよね.というわけで,無理やりな展開ながらも今回はバラードの4番に注目してみました.