MusiXTeX でピアノソナタ悲愴(7) 臨時記号の入力

音符につく,シャープやフラット,スタッカートやアクセントなどの記号は,音符を書くコマンドの直前に書きます.例えばシャープは「\sh 音程」のように書きます.音程のところには,c とか d とかの音程を書きます.そして \sh c\qu c のように書くと,c の音にシャープがついた音符がかかれます.和音にシャープをつけるときは,例えば \sh e\sh c\zq c\qu e のように,シャープを先にまとめて書いて,玉をあとからまとめて書いても OK です.

臨時記号については,主だったものだけ挙げておきます.シャープ=\sh, フラット=\fl,ナチュラル=\na, ダブルシャープ=\dsh, ダブルフラット=\dfl,スタッカート(上=\upz, 下=\lpz),アクセント(上=\usf, 下=\lsf),テヌート(上=\ust, 下=\lst),フェルマータ(上=\fermataup,下=\fermatadown).その他については,MusiXTeX のマニュアルの末尾に表がありますので,参考にしてください.

sonata8note.tex


\nspace\nspace
\Notes % 8分音符の間隔で譜面開始
\ccharnote N{\fp}% Fp
\zq C\zq E\zq G\ql J% cegc
\ibbl0E4% 桁開始
\zqp C\zqp E\zqp G\qbp0J% cegc (タイでつなぐ)
\tbbbl0% 半桁表示
\qb0L\qbp0K% e, d
\tbbbl0\tbl0\qb0J% 半桁表示,桁終了,c
\sh M\ql M\cl N% f にシャープ,f, g
\ds% 休符

% 段切り替え

\uptext{\medtype\bf Grave.}% 速度・演奏指示
\zq L\zq N\qu c% egc
\ibbu0c2% 桁開始
\zqp L\zqp N\qbp0c% egc (タイでつなぐ)
\tbbbu0% 半桁表示
\zq N\qb0c% gc
\na P\zqp N\zqp P\qbp0d% b にナチュラル,gbd
\tbbbu0\tbu0% 半桁表示,桁終了
\zq N\zq c\qb0e% gce
\na O\zq O\zq c\qu e% a にナチュラル,ace
\zq P\cu d\ds\en% bd,休符

前の日記で貼った sonata8note.tex を上のソースで置き換えると,下のような譜面になります.

\notes を使うと臨時記号が音符と重なる部分ができてしまったので,\Notes を使って音符の間隔を広げてあります.また,fp の記号は \fp というコマンドで出しています.他にも \f, \p, \ff, \pp などが使えます.