練習日記 No.♪

最近の練習目標は最初に書いたように,ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」を第一楽章から第三楽章まで通して弾くことです.全音ピースの難易度表示で見ると,この曲の演奏難易度は D ということになってます.難易度 D というと,強いてツェルニーで言えば40番程度だと思います.子供がピアノを順調に習っていけば,5年以内には到達するレベルでしょうか(といっても,わたしはピアノをちゃんと習ったことはないので推測ですが).

実際にツェルニー40番の曲を弾こうとすると,なかなかにしんどかったりします.それでも,「無理やり弾いている」という感じはあまりしないので,多分適正なレベルだろうと思います.それにしても,30番の曲ならどうにか1曲を2,3日以内には弾けるようになるところを,40番だと一週間くらいかかります.しかも,曲が弾けるようになるまでの苦労の割には,音楽そのものが退屈すぎてやる気がしないという大問題が….30番だと今度は技術的には楽なのに,譜面を運指に変換するのに手間取って,そのせいで弾けるようになるのに思う以上に時間がかかってしまいます(曲が退屈なのは同じ).

いろいろ試行錯誤をしているうちに,運指の技術の問題以外にどうも「初見演奏」の技術が足りない,ということが分かってきました.初見演奏とは,知らない曲の譜面を見ながらすぐに演奏できる技術のことです.これができないと,新しい曲を弾こうと思っても(たとえ簡単な曲でも)時間がかかってしまいます.弾けるようになるまでに時間がかかると,演奏するのが楽な曲でも弾く気がなります.ましてや,退屈な練習曲なら尚更です.

この,初見演奏が苦手になってしまったのには心当たりがあります.ピアノを始めた頃,技術に見合わない難しい曲を弾こうとしていて,とても「見ながら弾く」ということができませんでした.それで,全部暗譜しておいてから運指の練習をしてました.そのせいで暗譜は得意になったけど初見が弱いという典型事例になってしまったわけですねえ…(多分).まあ,初見ができないから死ぬというわけでもないんですけど,月刊ピアノとかの楽譜を買ってきても,なかなかちゃんと弾けるようにならないのがもどかしくって.