スケルツォ2番 変ロ短調 作品31

スケルツォは日本語に訳すと「諧謔曲」とか言うそうですが,こう呼ばれていることはわたしは聞いたことがありません.テンポが非常に速い,3/4 拍子の曲のことを指すようです.ベートーベンがソナタの第二楽章に(テンポのゆるやかな)メヌエットを入れる代わりに,このスケルツォを入れたというような説明をよく聞きます.ベートーベンのスケルツォは短くて曲の構成は簡素なものが多いのに対し,ショパンが作曲した4曲のスケルツォはどれもかなり大がかりです.ベートーベンのスケルツォを起源にしてはいるのかもしれませんが,性格的には随分違うもののように思います.

この曲は,ピアノ曲ショパンが多少好きな人ならまず絶対知っている曲で,しろーとのわたしが内容の説明をする余地はないです.4曲のスケルツォの中でも,人気度は抜群のように思います.幻想即興曲が「それなりにピアノを弾ける人の大多数が弾く曲」とすると,こちらは「かなりピアノが弾ける人の大多数が弾く曲」という感じでしょうか(個人的にそう思うだけですが).演奏会なんかでは,よく演目中に見る気がします.インパクトのある序奏,覚えやすい旋律,緩急がはっきりした構成など曲自体わかりこと,またある程度のウデがあれば気合で弾けなくもない微妙な難易度だったりするからでしょうかね.

ちなみに,わたしは余裕で弾けません.無理やり弾こうとすると幻想即興曲の二の舞になりそうなので,もう少し研鑽を積んでから挑戦したいと思います….ただ,一般的にはそれほど有名というわけではなく,あくまで「好きな人は知っている」という曲のように思います.ちょっと,気軽に聞こうというには長いかなという気はしますが.