ソナタ「悲愴」のその後

過去の日記を読んでみると,悲愴の第一楽章を意地でも弾くとか思い立ってからもう1年以上経過してました.結局どうなったかというと,第一楽章はどうにかこうにか通して弾けるようになりました.とはいっても,いまだにつまずく不満な箇所はいくつものこっています.アシュケナージ大先生のテンポで弾くと,再現部の和音が続くところと,最後の最後に序奏のフレーズが回帰してくる直前の16分音符のパッセージが出てくるところで破綻します….大先生の 2/3 くらいの速度で弾けば,辛うじてミスタッチ率 2% くらいの範囲では弾けてるように思いますが.

第二楽章と第三楽章は,結局手をつけませんでした.というのも,ある事件をきっかけに,やっぱりソナタ「月光」の第三楽章を練習してみようと思い立ったからです.もし第三楽章を弾ききることができれば,そのあとでまた悲愴に戻ってくるかもしれません.

悲愴の練習からはいろいろと得るところがありました.練習しながら思ったこともあれば,練習方法を本.やネットで調べたり,知人のピアニストにアドバイスをもらったりして気がついたことも多々あります.悲愴の練習を通して気がついた,わたしの最大の弱点は運指技術の未熟さでも手が小さいことでもなくて,実は


楽譜を読むのが苦手だった!(特に変・嬰記号が多いもの)

ということでした.以前にもちょっと書いたように,わたしは暗譜がかなり得意なほうでした.そのせいで,楽譜を見ながら弾くのではなくて,音を聞いたり楽譜をざっと見て覚えてしまってから弾く癖がついてしまってたんですね.さらに,ひとつの曲をえんえんと弾けるまで練習するという性格も災いして,楽譜をちっとも読まないでいたようです.このせいで,ブラインドタッチはもとより楽譜を読むこと自体,慣れていないということに気がついてしまいました.これはかなり致命的かも…

それを改善すべく,今頃になって楽譜をたくさんよむ練習を始めたり,譜面をたくさん作るプログラムを書いたりしてるわけですが.どうなることやら.